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今回は大阪の淀屋橋から京都の出町柳を結ぶ、京阪電車の「洛楽」を取り上げます。「洛楽」は何と大阪の京橋から京都の七条までノンストップ! 時間に直すと、約35分間、どの駅にも止まらずに走り続けます。なお、関東私鉄の座席指定列車のような特別料金はいりません!
京阪本線の始発駅、淀屋橋駅から「洛楽」の旅がはじまります。「洛楽」は快速特急にカテゴライズされる列車。このように、特急よりも上位に位置づけられています。「洛楽」は特急が停車する枚方市駅、樟葉駅、中書島駅、丹波橋駅には止まりません。なお「洛楽」は淀屋橋~祇園四条間を45分、淀屋橋~出町柳間を50分で結びます。特急と比べると4分ほど早いです。
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「洛楽」で気をつけたいのは本数が少ないこと。平日は2往復、土休日は5往復しか設定されていません。なお、「洛楽」のダイヤは京阪のホームページに掲載されています。「洛楽」の発車3分後に急行列車が運転されるのも注目したいところ。この急行列車は「洛楽」を補完する役割を果たしています。
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さて、3000系の特徴は座りながら前面展望が楽しめること。「洛楽」はJR大阪環状線、学研都市線、東西線の接続駅である京橋駅に入線しました。ここで、多くの客が乗り込みます。とは言っても、全席の7~8割程度が埋まる感じでした。
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今度は先輩格にあたる8000系特急とすれ違いました。京阪特急は2000年(平日朝の大阪行きの特急が中書島駅に停車したのは1993年)まで京橋駅~七条駅はノンストップでした。残念ながら、8000系が「洛楽」を担当することはありません。ノンストップ特急として活躍した8000系は後輩3000系の「洛楽」をどのような眼差して見つめているのでしょうか。
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最後におまけ。淀屋橋駅の3番線、4番線の奥には1番線、2番線ホームがあります。京都側から4番線に入線する場合は1番線を通過するわけです。狭い場所を有効活用する、これこそが関西が生んだ知恵なのでしょうか。
というわけで、よい「鉄分」を!
ライター:新田浩之