JR中央線と京王高尾線が乗り入れる高尾駅。
そのJR高尾駅北口で長年営業してきた「一言堂(Ichigendo)」が、2026年9月30日をもって営業を終了することになりました。
営業終了の理由は、これから本格化する高尾駅の駅改良工事です。
高尾駅を利用したことがある方なら、一言堂の存在を知っている方も多いのではないでしょうか。
一般的な「駅前のカフェ」とは少し違います。
高尾駅の駅舎と一体になっていて、しかも駅の外からだけでなく、ホーム側からも商品を購入できるという、鉄道駅ならではの面白いお店です。
営業終了を前に、改めて訪ねてみました。
高尾駅北口の木造駅舎に溶け込む「一言堂」
一言堂があるのは、JR高尾駅北口改札のすぐ横。
JR東日本クロスステーションの駅ナカ店舗情報でも、場所は「北口改札脇」と案内されています。
高尾駅北口といえば、寺社建築を思わせる独特の木造駅舎が印象的です。
一言堂もその駅舎に連なるように設けられていて、外から見ると駅と店舗がひと続きになっています。
黒い柱と白い壁を基調とした店舗部分も駅舎の雰囲気によくなじんでおり、初めて訪れると「ここまでが駅で、どこからがお店なのだろう」と思うほどです。
高尾駅の風景の一部になっていたお店、といってもよいかもしれません。
実はホーム側からもパンなどを買える!
そして鉄道ブログとしてぜひ紹介しておきたいのが、一言堂のホーム側に設けられた販売窓口です。
店内へ入って食事をするだけではありません。
ホーム側にもショーケースと販売窓口があり、列車を利用する途中にホーム側からパンなどを購入することができます。
実際に見てみると、窓の向こうはホーム。
ショーケースにはパンやおにぎりなどが並んでいます。
駅の外から利用できる店舗でありながら、同時に駅利用者にも商品を販売する――この構造はなかなか面白いものがあります。
列車に乗る前にパンやおにぎりを買っていくことができるのも、高尾駅という場所に合ったスタイルです。
一言堂がなくなるということは、単に駅前の飲食店が1軒なくなるだけではなく、こうした高尾駅独特の光景も見られなくなることになります。
店内にはパンやおにぎりがずらり
駅の外側から店内へ。
木をふんだんに使った店内には、さまざまな商品が並んでいました。
パンだけでなく、おにぎりや菓子類などもあり、見ているだけでも楽しい品ぞろえです。
写真にもあるように、おにぎりは梅や昆布などさまざま。
パンについても、店頭には高尾らしい商品が並んでいました。
登山やハイキングへ向かう前にここで食べ物を調達したことがある、という方も多そうです。
店内でカレーをいただきました
今回は店内でカレーもいただきました。
ご飯のまわりには、カボチャ、ニンジン、ブロッコリー、パプリカ、インゲンなど色とりどりの野菜。
サラダも付いていました。
高尾駅に直結した場所なので、列車の乗り換えや高尾周辺を訪れた際に食事を取れるのも便利なところです。
JR東日本クロスステーションでは一言堂を「カフェ・ファーストフード」として掲載しており、現在の営業時間は7時30分から18時30分までとなっています。
9月30日で営業終了、その理由は高尾駅の改良工事
そんな一言堂ですが、2026年9月30日をもって営業を終了します。
理由は駅改良工事。
隣接する「群言堂 JR高尾駅北口店」も同日で営業を終了する予定です。
高尾駅では南北自由通路や橋上駅舎などを整備する計画が進められており、長年親しまれてきた駅周辺の姿も大きく変わろうとしています。
一言堂の閉店も、その変化のひとつということになります。
「駅の店」らしさが詰まった一言堂
高尾駅直結。
北口駅舎と一体になった店舗。
そして、ホーム側からも買い物ができる販売窓口。
一言堂は、立地だけでなく店舗そのものが「鉄道駅」と深く結びついたお店でした。
ホームで列車を待ちながらショーケースを眺めたり、登山へ向かう前にパンやおにぎりを買ったり、駅を出てそのまま店内で食事をしたり。
そんな使い方ができたのも、高尾駅にこの店があったからこそです。
2026年9月30日の営業終了まで、残された期間はあとわずか。
高尾駅を利用する機会があれば、駅改良工事によって姿を消すことになる一言堂と、ホーム側から商品を購入できる現在の光景を、最後にもう一度見ておきたいところです。
関係者の皆様、お疲れさまでした。
というわけで、よい「鉄分」を!













