東武鉄道の70090型に乗る機会がありました。
70090型といえば、東京メトロ日比谷線へ直通する座席指定制列車「THライナー」に使用されている車両です。
しかし、THライナーとして走っていない時間帯には一般列車としても使用され、座席もライナー運転時とは大きく姿を変えます。
今回乗車したのも、そんなロングシート状態の70090型。
以前乗車した京王5000系「京王ライナー」もロングシートとクロスシートを切り替えられる車両でしたが、改めて70090型に乗ってみると、同じようなコンセプトを持ちながら、それぞれに違った特徴がありました。
70000型によく似ているけれど「70090型」
70090型は、東京メトロ日比谷線との直通運転に使用されている70000型をベースに、座席指定制列車「THライナー」に対応させた車両です。
東武鉄道によると製造初年は2019年12月。2020年6月からTHライナーの運行に使用されています。
基本的な仕様や機能は70000型を踏襲していますが、大きく異なるのが座席です。
70090型には、東武鉄道が「マルチシート」と呼ぶ、ロングシートとクロスシートの双方に転換できる座席が採用されています。
普通のロングシートとはかなり違う
今回乗車した際には、マルチシートがロングシート状態になっていました。
写真だけを見ると一見普通のロングシートにも見えますが、よく見るとかなり違います。
座席は2席ずつが一つのユニットになっていて、座席間には肘掛けを装備。背もたれも一般的な通勤形車両のロングシートより高く、頭の位置にはヘッドレストがあります。
赤を基調としたモケットも印象的です。
THライナーとして運転される際には、この座席が90度向きを変え、進行方向を向いたクロスシートになります。
同じ車両が「日常の通勤電車」と「座席指定列車」の両方をこなすわけです。
車端部は青い座席
そして写真を見比べると、車内の色使いにも面白い違いがあります。
メインとなるマルチシートは赤系ですが、車端部の3人掛け座席は青系。
こちらにも一人ずつ肘掛けが設けられています。
こちらはシートは回転しませんが、こちらのシートにもコンセントが壁面に1席にひとつづつついています。
京王ライナー5000系と似ている?
乗車して思い出したのが、以前乗車した京王5000系です。
京王5000系も、座席指定列車「京王ライナー」ではクロスシート、一般列車ではロングシートに転換して使用します。
実際に比べると結構違う
両車の共通点は何といっても、
「一般列車ではロングシート、ライナーではクロスシート」
という考え方です。
ただし、車内の印象は結構違います。
京王5000系は木目調の床や大型ガラスの仕切りを採用し、ライナー運転時にはLED照明を昼白色から暖色へ切り替えるなど、「座席指定列車」らしい上質感を強く意識した内装です。
一方、今回乗った70090型は70000型をベースとしているため、車内全体を見ると日比谷線直通用の通勤電車らしい雰囲気が色濃く残っています。
そこに赤いハイバックのマルチシートが並んでいるのが特徴的です。
通勤形車両の中にライナー用設備を組み込んだ70090型と、車内全体でライナーらしい雰囲気を演出した京王5000系。
実際に両方に乗ってみると、同じL/C転換座席車でもアプローチの違いを感じられました。
THライナーでは日比谷線へ直通
そして70090型ならではの大きな特徴が、東京メトロ日比谷線へそのまま乗り入れる座席指定列車として使われることです。
THライナーは、朝の上りが久喜方面から日比谷線の霞ケ関・恵比寿方面へ、夕方以降の下りが日比谷線から春日部・久喜方面へ運転されています。
地下鉄へ直通する通勤車両でありながら、時間帯によって座席をクロスシートへ転換し、座席指定列車になる70090型。
一般列車として乗ってみても、普通のロングシート車とは明らかに違う車内が楽しめました。
次はぜひ、同じ70090型にTHライナーとして乗車し、クロスシート状態での乗り心地も比べてみたいと思います。
という訳で、よい「鉄分」を!









